『毒親』『人格障害』と思える実母から逃走中の娘(30代)

専門家でもなければ、専門家から診断されたわけでもありませんので、『思う』実母から逃走中の私の話です。

歪む思考と鈍る判断力

少し時間がたってしまいました。
ですが、逆に少し冷却期間が出来たかなと思っています。

いまはとても落ち着いている時間を過ごせていて、何より時間が本当に増えました。
いつも時間に追われていたのは、母に使っていた時間が多かったんだと実感します。
子連れだと、全然あちこち行けないと思い込んでいました。
子供がそれなりに大きくなったのもあるかもしれませんが、思った以上にあちこち行けるので、今まで母に費やした時間をもっと家族にも自分にも使いたいと思います。

冷却してわかったことは、ざっくり言うと、

母が私に刷り込んだのは、あの人が悪い、この人が悪いという母にとっての『悪』だけではなく、この人が素晴らしい、この人が優しい、という母にとっての『善』もあったということです。
ボーダーは善悪の0か100のどちらかという極端な判断を出すというのは理解していたつもりでした。
ですが、その思い込んだ善悪を刷り込んでくるというところまでは理解できてなかったということです。

 

では、読まなくてもよいだらだらと長い詳細です。

母が『人から物を預かっているどうしたらいい?届けたらいいの?』と連絡がきてから、「責任の持てないものを気軽に受け取らないでほしいこと、同じことが続くならば父と弟にも対処してもらう」ようなことをメールにて返信し、再び全く連絡が来なくなりました。

ですが、お盆も近いことですので、弟には実家にこちら宛の荷物を預けないようお願いのメール連絡をしました。忙しいという話を聞いていたので、連絡不要と書きましたら、本当に連絡はありませんでした。

連絡が来なかったことで、私は弟に対してとても大きな誤解をしていることに気が付きました。

私は母から父がとんでもない人間であると刷り込まれていました。
実際、刷り込みの結果なのか、それとも実際にそうなのか判断しきれない部分はありますが、尊敬出来ない父親です。
母の刷り込みを差し引いても、自分勝手で自分を大きく見せるところ等は好きにはなれませんし、子供との接し方も、子供が喜んでいれば何でもいいという態度を見ても、決して尊敬出来る父親ではありませんでした。


ですが、母がしていた刷り込みは父のことだけではないと気が付きました。
弟に関してです。
私の弟のイメージは、素っ気ない態度ではあっても、人を気遣える優しい人間だというイメージでした。
ですが、これはどうやら母の刷り込みによって作られていたようです。
思い出せば思い出すほど、そう思った経緯は母から聞かされた、母が良いところだけを際立たせた弟の話です。
実際には、そういった気遣いも、優しさも、弟本人から直接見たことも感じたこともありません。
冷たいなとさえ思っていたこともありますが、そう愚痴をこぼすと母がそんなことはないと言っていたのを思い出します。

しばらくは、気遣いの出来る優しいはずの弟が、全くの連絡も寄越さずいることに対して、返信不要とこちらから言っておきながらも、自分勝手に不満を持っていました。
それどころか、数か月前に母のことを連絡した際にも、私の連絡の仕方の悪さがあったとしても、自分からどうしたのかと聞いておきながらも、「愚痴がいいたいだけなのか?」と返されたこともありました。

とても間抜けな自分勝手な話で書くのも躊躇われるのですが、『気遣いが出来る優しい弟』と思い込んでいる私が、どこが『気遣いが出来る優しい弟』なんだと勝手に不満を持っているだけだとようやく気が付きました。

これに関しては私の自分勝手です。
弟は決してそんな出来た人間ではないし、実家から遠く離れて暮らしています。
多少、気遣いはされていますが、母が言うほどの気遣いが出来るほどではありませんし、私の心配や忠告なども聞き入れようとするほど、私に耳を貸す弟でもありませんでした。

そういう相手だと私がきちんと理解し向き合っていれば、大したことはなかったのですが。

母が作り上げて刷り込んだ、『気遣いが出来る優しい弟』が私の思考を歪めてました。
母が、弟のいない席で、
「弟はあんな態度だったけど、貴方のこともとても気遣っていたんだよ」
「あんなことを言っていたけれど、実はそこまでは思ってない優しい弟なんだよ」
「お父さんと違って、やるときはちゃんとやれるし、話もちゃんと聞く弟だから」
などなど、弟のことを持ち上げる話ばかり聞いて、すっかりそういう人間だと思い込んでいました。

そう思い込むと、弟には迷惑をかけられないなと思ったり、こちらもいらぬ気遣いをしていたようでした。

弟の結婚の話のときもそうでした。母がかなり暴走して弟の嫁さんや嫁さんのご実家を悪く言ったりしていたので、弟も弟の嫁さんが苦労するのではないかといらぬ気遣いをしていました。
その気遣いで弟に、母が暴走しているから気を付けてと何度も連絡をしたのも、きっと鬱陶しかったことだと思います。

私の心配はどこ吹く風で、親の顔合わせの際に、母が弟の嫁さんと嫁さんご実家を素晴らしい人のように話していたので、ボーダー特有のその状態が維持されている間は問題ないとは思うので、私は骨折り損だったようです。

私は私を気遣ってくれていたであろう優しい弟に母の被害が行かないようにと判断を鈍らせていました。
なので、弟に連絡を入れ、忙しいであろうから返信は不要ということでメールを送ったわけですが、気遣いが出来る優しい弟なのだから、忙しくないときに、どうしたの?と連絡が来るんじゃないかと『心配』までしていたわけですが、一切の連絡はないです。

母の刷り込んだ幻想ではなく本当の弟にしてみれば、面倒事に巻き込まれるのはごめんだという気持ちでいっぱいだと思います。
それは、連絡いらないとあれば、関わりたくないから連絡しませんよね。
弟のことは家族でありながらも関わりが少なかったからどんな人間か知りません。
知らないのに『気遣いが出来て優しい人間』って勝手に思っていた自分が気持ち悪いです。

弟にしてみたら、関わりたくないような迷惑なメールだったかもしれませんが、こちらからの用件は連絡したので、弟に関してはあまり考えないことにします。
ただ、私も余裕がありませんので、もし母がまた暴走しそうならば、ストッパーとして父と弟は躊躇なく巻き込みたいと思ってます。
はたから見たら酷い姉でしょうか?
一番酷いのは暴走している母なのはもちろんですが、私と私の家族が泥をかぶらなければならない必要ってあるのでしょうか?
今の状況、弟との直接のやり取りとか思い出してみると、遠いことを理由に弟は両親のことを私に完全丸投げ状態です。
もしかしたら、弟も母がおかしいと気が付いているかもしれません。

今のところ本当に巻き込まなくても、巻き込む姿勢をみせるだけで収まるので、そこまで酷い巻き込まれ方はしないとは思いますし、私や今の家族を贄にする気はありませんし、一対一での話し合いというものをしない為には、一番平和なやり方なはずと思っています。
もちろん、他に手を見つけたら巻き込みません。

『気遣いが出来る優しい弟』だし、遠くにいるのに巻き込んじゃいけないし、近い私が頑張ろう!なんて思っていた事すらありました。
どうして、こんな母にも弟にも都合のよいこと考えていたのかわかりません。


私が気が付くまで長かったです。
毒はまだまだ抜けきってないということで油断しないようにしたいです。